管理不全空き家とは? 指定されるとどうなる? 特定空き家との違いや放置するデメリットなどを解説

空き家を適切に管理できていない場合に指定される、「管理不全空き家」について詳しく知りたい方も多いでしょう。管理不全空き家に指定されるとペナルティを受けることになる可能性もあるので、空き家を所有する人はきちんと理解しておく必要があります。そこで今回は、管理不全空き家について、ポイントを押さえながら詳しく解説していきます。

 

管理不全空き家とは?

そもそも、管理不全空き家とはどのようなものなのか、詳しく理解している人は少ないかもしれません。ここでは、以下の4つのポイントを押さえながら、管理不全空き家とはどのようなものなのかについて解説していきます。

  • 管理不全空き家の定義
  • なぜ管理不全空き家が現れるのか
  • 管理不全空き家になると固定資産税が上がる
  • 管理不全空き家に関する法改正はいつから?

 

管理不全空き家の定義

管理不全空き家とは、既に放置状態にある空き家の中でも、このまま放置状態が続くと危険だと判断される空き家のことです。具体的な空き家の状態としては、外壁や屋根、窓などが部分的に破損していたり、全体的に雑草が生い茂っていたりするケースが多いでしょう。管理不全空き家の所有者となると、状況を改善するように行政から指導や勧告を受ける可能性があります。これに従わないと、さらに強いペナルティの対象となってしまうので、注意が必要です。

 

なぜ管理不全空き家が現れるのか

管理不全空き家の増加は問題視されていますが、そもそもなぜ管理不全空き家は現れるのでしょうか?その原因の1つとして考えられるのは、相続により使い道のない家屋を取得するというケースが増えていることが挙げられるでしょう。相続が発生すると、被相続人が住んでいた家の所有者が相続人に変わります。しかし、相続人は既に自己所有の家があったり、被相続人の家が遠方であったりすると、どうしても管理できずに放置してしまうといったケースは少なくありません。このような事態により、管理不全空き家が現れている可能性は高いでしょう。

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管理不全空き家になると固定資産税が上がる

所有する空き家が管理不全空き家に指定されてしまうと、毎年課税される固定資産税の金額が上がってしまう可能性があります。なぜなら、管理不全空き家に指定されることで、本来なら適用対象となっていたはずの特例措置が利用できなくなってしまうからです。そのため、場合によっては固定資産税の負担が3倍や6倍に膨れ上がってしまうことがあるので、注意が必要です。固定資産税は、空き家を所有している限り毎年かかり続けるので、高い固定資産税を払い続けるのを避けるためにも、早めの対処が必要です。

 

管理不全空き家に関する法改正はいつから?

管理不全空き家に関する法律の定めは、古くからあるものではなく、新たに設けられたものです。そのため、具体的にいつから法改正されるのかを把握していない人は多いかもしれません。管理不全空き家に関する法改正は、2023年12月13日から実施されます。この施行日以降は、所有する空き家を放置していると、管理不全空き家に指定されてしまう可能性があるので、該当する人は早めに対処したほうがよいでしょう。

 

管理不全空き家と特定空き家の違いは?

管理不全空き家は、特定空き家と混同しやすいので、違いを明確に理解しておきましょう。特定空き家とは、放置されている空き家の状態が著しく悪く、倒壊の危険性や衛生上の問題が特に大きいとされる空き家のことをいいます。

それに対して、管理不全空き家は、このまま放置状態が続いた場合に特定空き家に認定されてしまうと思われる状態の空き家のことです。つまり、簡単に言うと特定空き家よりも一段階手前の状態の空き家が、管理不全空き家ということになります。そのため、管理不全空き家に指定された時点で必要な対処を行えば、特定空き家に認定されるのを免れることができるということです。

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空き家を放置するデメリット

空き家の放置は問題視されていますが、実際に放置すると具体的にどのようなデメリットが生じるのでしょうか?代表的なデメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • 価値が下がり続ける
  • 放火や侵入など犯罪に巻き込まれる可能性
  • 近隣住民とのトラブルの原因になる

 

価値が下がり続ける

空き家を放置し続けると、資産としての価値が下がり続けてしまいます。そのため、放置し続けたあとに売却しようと考えたとしても、建物としての価値が評価されず、ほぼ土地代のみでの取引になってしまうケースは少なくありません。せっかく所有している不動産の価値を放置によって下げ続けてしまうことになれば、売却時には特に大きなデメリットとなってしまうので、注意が必要です。

 

放火や侵入など犯罪に巻き込まれる可能性

空き家を放置することで、放火や侵入などの犯罪に巻き込まれる可能性が高まってしまうといったデメリットもあります。実際、放置状態にある空き家に放火された事例や、不法侵入により違法な取引現場として悪用された事例なども多く起こっています。空き家を放置したことでこのような犯罪が発生してしまうと、放置した所有者にも責任問題を追求される可能性があるでしょう。そのため、知らない間に犯罪に巻き込まれるリスクを回避するためにも、空き家を放置しないことが重要といえます。

 

近隣住民とのトラブルの原因になる

空き家を放置したことで、近隣住民とのトラブルの原因となってしまうケースも非常に多くなっています。例えば、ゴミの不法投棄や害虫・害獣の発生などにより悪臭を発生させていたり、建物の老朽化が酷く周辺を含めたエリア一体の景観を損ねていたりすることで、近隣住民から苦情を受けるケースは実際によくあります。近隣住民とのトラブルが大きくなってしまう前に、適切な対処を行いましょう。

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管理不全空き家にしないために! 空き家の活用例

空き家を所有している場合、放置してしまうと管理不全空き家に指定されてしまう恐れがあるため、できるだけ早めの活用がおすすめです。ここでは、具体的な空き家の活用方法について、以下の3つを挙げて解説していきます。

  • 売却する
  • 解体して土地活用
  • リノベーションして賃貸経営

 

売却する

空き家を手放すことに抵抗がない場合は、売却するという方法を検討してみましょう。空き家を売却すれば、面倒な管理が不要になるだけでなく、まとまった額の売却金を得ることができます。また、毎年の固定資産税の負担がなくなるという点も、売却するメリットといえるでしょう。ただし、築年数が古くなっている場合、なかなか買い手が見つからなかったり、相場よりかなり安い価格での取引となってしまったりする可能性もあるので、注意が必要です。

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解体して土地活用

空き家の老朽化が進んでいる場合は、建物を解体して土地活用するという方法もあります。例えば、更地にしたうえで駐車場として経営を始めたり、資材置き場などとして活用したりするケースは実際に増えています。建物を解体して土地活用すれば、継続的に収益を得られるかもしれません。

ただし、建物を解体するための工事費用は所有者が自ら負担しなければならないという点にも注意が必要です。解体工事費用は、数百万円と高額になるケースが多いので、それも踏まえて検討するようにしましょう。

空き家の解体に活用できる補助金について

 

リノベーションして賃貸経営

建物をなるべく残したまま活用したい場合は、リノベーションして賃貸経営するという方法もよいでしょう。実際、古くなった空き家で大幅にリノベーション工事を行い、賃貸経営を成功させているケースは多くあります。賃貸経営が上手くいけば、毎月の家賃収入を得ることができるので、大きなメリットとなるでしょう。

ただし、費用をかけてリノベーションを行っても空室状態が続いてしまうと、結果として赤字になってしまうリスクもあるため、注意が必要です。

 

費用をかけない空き家活用は「フリーノベーション」がおすすめ!

所有する空き家を放置してしまうと、管理不全空き家に指定される恐れがあるだけでなく、ほかにもさまざまなデメリットが生じてしまいます。しかし、活用するためにはどうしても費用がかかってしまうことから、なかなか行動できずにいる人も多いかもしれません。
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