古民家リノベーションの費用はいくらかかる? よくある失敗や費用を抑える方法を解説

「古民家をリノベーションしたいけど費用はどのくらいかかるの?」と疑問をお持ちの方も多いでしょう。そこで今回は、古民家リノベーションの費用について、詳しく解説します。古民家リノベーションの費用を抑える方法や、よくある後悔・失敗例についてもお話ししますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

【基礎知識】リノベーションとリフォームの違いとは?

リノベーション(renovation=修復、刷新)とは、既存の建物に新たな機能・価値を高める改修工事です。
大規模な間取りの変更や内外装の刷新、水道・電気・ガスなどのライフラインの変更などの改修工事がリノベーションに該当します。

リフォーム(reform=改善、改良)とは、既存の建物を劣化・故障する前の状態に戻す改修工事です。
例えば、外壁の塗り直しや壁紙のアパート・マンション退去時の原状回復などが該当します。また、和式トイレから洋式トイレへの変更など、現状よりもよりよい状態にするための改善・改良のための工事もリフォームと呼ばれます。

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古民家のリノベーション費用相場とは?

古民家のリノベーション費用相場は、1,000~3,000万円程度といわれています。
上記の費用相場は、古民家をフルリノベーションする場合であり、リノベーションの規模や建物の大きさ、設備や建材のグレードなどによっても金額は異なります。そのため、古民家のリノベーションは費用相場の幅が広いのが特徴です。

また、「旧耐震基準」で建てられた古民家の場合、耐震補強なども必要となるため、高額になりやすい傾向にあります。

 

古民家リノベーションにかかる費用詳細

古民家リノベーションにかかる費用の内訳例は以下の通りです。

  • 施工費・材料費
  • 耐震補強のための費用
  • 断熱性・気密性確保のための費用
  • 給排水管交換のための費用

ここでは、上記の古民家リノベーションにかかる費用の詳細についてお話しします。

 

施工費・材料費

施工費(労務費・直接経費)・材料費とは、工事にかかる費用や施工に使用する材料や部材の費用です。
施工費(労務費・直接経費)・材料費を総称して「直接工事費」と呼ばれています。施工費・材料費の費用の目安は、一概に申し上げることはできません。それは、間取りの変更やデザイン、使用する材料・部材のグレードによって、費用は大きく異なるからです。
直接工事費は「国土交通省工事積算基準」などを積算基準にして計算できます。

 

耐震補強のための費用

旧耐震基準(1981年5月31日までの建築確認)で建てられた建物は、現在の耐震基準を満たしていません。そのため、古民家は地震によって倒壊してしまうリスクが高いので、リノベーションによって耐震補強をする必要があります。

耐震補強のための費用の目安は、150万円程度です。しかし、古民家の状態(劣化・損傷箇所)によっては、高額な費用がかかってしまうこともあります。耐震補強のリノベーションをする前に、耐震診断によって現在の状態を確認し、適切な工事内容を把握するのもおすすめです。

 

断熱性・気密性確保のための費用

住宅を建てる時に「高気密・高断熱」という言葉を耳にすることがあると思います。高気密・高断熱の住宅は、外の暑さや寒さといった外気の影響を受けにくく、冷暖房の効率がアップし、光熱費を削減できるメリットがあります。

断熱性・気密性確保のための費用の目安は、60~1,000万円程度です。断熱材や設備のグレード・費用、古民家の構造、どこまでしっかりと断熱性・気密性の確保をするかなどによって、費用は大きく異なることを覚えておきましょう。

 

給排水管交換のための費用

給水管は飲料水を供給し、排水管は生活排水を公共下水道まで流す役割を担っています。給排水管は、使われている素材によって耐久年数が異なりますが、劣化してしまうと錆の混入や水漏れ、水道管の破裂などさまざまなトラブルが発生してしまう可能性があります。

水道管の種類耐用年数
鉄管(鋼管)、鉛管
※以前主流だった金属管
15〜20年
ステンレス鋼管30〜40年
硬質ポリ塩化ビニル管20〜25年
ポリエチレン管30〜40年

トラブルを防ぐためにも、古民家のリノベーションでは給排水管交換が必要です。給排水管交換のための費用の目安は、35〜50万円程度だといわれています。しかし、給排水管交換の規模によっては、数万円~数百万円まで費用に差が出てしまうので、注意が必要です。

 

古民家リノベーションでよくある失敗とは?

古民家リノベーションでよくある失敗には以下のようなものが挙げられます。

  • 予算オーバー
  • 業者選定
  • 施工品質

古民家のリノベーションは、広さや状態などにもよりますが、高額な費用がかかります。そのため、設定していた予算では足りなくなってしまうことも多いです。

また、古民家は、伝統構法や在来工法で建てられているため、高い専門性と技術力、リノベーションの知識が必要となります。そのすべてを持つリノベーション業者を探し出すこと、少ない選択肢の中から業者を見極めるのは非常に困難です。

さらに、知識や技術力、経験が乏しい業者に依頼してしまうと、リノベーションした古民家に不具合が発生してしまうこともあります。

 

古民家リノベーションの費用を抑える方法

古民家リノベーションの費用を抑えるには、以下のような方法が考えられます。

  • 優先度を明確にして施工範囲を絞る
  • 補助金を活用する
  • 自分でリノベーションする

 

優先度を明確にして施工範囲を絞る

希望のリノベーションを行うときに、予算内ですべて行えるとは限りません。だからこそ、大切なのは「どのリノベーションをするか」という優先順位です。

耐震性などの安全面や快適に過ごすための断熱性・気密性の確保、古民家のデザイン性などリノベーション内容は多岐に渡ります。どの部分を最優先にリノベーションしたいのか、譲れないものなどを明確にしておきましょう。

 

補助金を活用する

補助金によって条件は異なりますが、一定の要件を満たすことで、補助金や減税制度を利用できる可能性があります。古民家のリノベーションで活用できる可能性のある補助金には以下のようなものがあります。

  • 耐震補強(耐震診断)
  • 省エネ
  • バリアフリー

例えば、神奈川県横浜市では「横浜市木造住宅耐震改修促進事業」を実施しており、一定の要件を満たすことで、一般世帯では最大100万円、非課税世帯では最大140万円の補助金を受け取ることができます。補助金を受けたい場合には、事前に自治体に条件や補助金額などを確認しておきましょう。

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自分でリノベーションする

リノベーションは、業者に依頼した場合、想像以上に高額になってしまうことが少なくありません。そんなときの選択肢のひとつとして、自分でDIYをする「セルフリノベーション」があります。自分でリノベーションを行うことで、費用を最小限に抑えることが可能です。

しかし、時間がかかってしまうことはもちろん、できることが限られてしまうデメリットがあります。さらに、業者に依頼するよりも品質が落ちてしまう、失敗してしまう可能性もあるので、注意が必要です。

 

不要な古民家のリノベーションは「フリーノベーション」の活用も手