相続登記の「登録免許税」とは? 納付方法や税が免除されるケースを解説!

「家を相続するとき登録免許税はいくらかかる?」「登録免許税は免除される?」「登録免許税の計算が大変そう」と、考える方もいるでしょう。家を相続するにあたっては「登録免許税」を支払う必要があります。本記事では、登録免許税の納付方法や計算のやり方、免除されるケースについてご紹介します。

 

相続登記の「登録免許税」とは?

空き家などの不動産を相続した際には、相続登記の手続きを行う必要があります。相続登記の手続きを行うことにより、法的に「この空き家は自分のものになった」と示すことができるのです。相続登記の手続きをするにあたって、税金が発生しますが、これが「登録免許税」です。登録免許税は、国に支払います。国税庁に載せられている登録免許税について次の概要は、下記のとおりです。

登録免許税は不動産、船舶、航空機、会社、人の資格などについての登記や登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定および技能証明について課税されます。引用:国税庁のホームページ

 

登録免許税はいつ払う?

登録免許税は、登記申請の手続きをする際に納めます。手続きの過程で行いますので、登記が完了したときには、支払いも終了していることになります。不動産を相続するときは受け渡しのときに登記手続きをしますので、相続の時に登録免許税も支払うと考えておいた方がよいでしょう。登記手続きは、多くの場合、司法書士が行います。

 

登録免許税の計算方法

登録免許税の額は、計算式によって決まります。多くの場合、司法書士に依頼して手続きますが、自分で行う場合は計算しなければなりません。本項目では、登録免許税に必要な書類・計算方法・登録方法やチェックポイントについて解説します。

相続登記を自分で行う際の流れや注意点について詳しく知っておく

 

まずは必要書類をそろえる

まずは必要書類をそろえましょう。法務局によると、登録登記に必要なものは下記のとおりです。

  • 登記申請書
  • 添付情報
  • 登録免許税

※参照:法務局

 

法務局の情報に記載されている添付情報として必要な書類関係をまとめました。

 添付情報

(1)   登記原因証明情報

  •  被相続人(死亡した方)の出生から死亡までの経過が分かる戸籍全部事項証明書 (戸籍謄本)又は除籍全部事項証明書(除籍謄本)
  • 相続人であることが分かる相続人の戸籍全部(個人)事項証明書(戸籍謄抄本) 被相続人の除籍全部事項証明書(除籍謄本)等と重複する場合 は,重ねて提出する必要はない。

(2)   住所証明情報 申請する不動産を相続した相続人全員(申請人)の住民票の写し

(3)   委任状(代理権限証明情報 申請人となる相続人が,代理人に申請を委任する場合)

参考:法務局

以前の持ち主に関する書類と、相続人に関する書類をそろえておきましょう。

 

登録免許税の計算式

登録免許税の金額は、計算式で決めます。計算式は、下記のとおりです。

固定資産税評価額×税率=登録免許税

 

固定資産税の評価額は、固定資産税明細書に「評価額」「価格」として記載されている金額です。評価額が記載されていない場合は、管轄法務局で確認しましょう。不動産を相続する場合の税率は1000分の4です。(参照:国税庁

 

登録免許税の算出

登録免許税は上記の計算式で算出します。実際に、計算する際は、いくつかのポイントを確認する必要があります。例えば「相続する建物が古い場合、建物標題登録をしていない可能性」もあるでしょう。その場合は登録登記前に、建物表題登記をしなければなりません。

相続登記の課税価格の金額は、建物の評価合計課税から1000円未満を切り捨てた金額を表記します。例えば評価価格が「730,450円」と表記されている場合「730,000円」と記入しましょう。
計算後に算出された登録免許税の金額は、100円未満切り捨てて表記します。(参照:前橋地方法務局

実際に評価価格が「730,450円」の登録免許税を算出する例を、下記にまとめました。

730,000×0,004=2,920

 

2,920円のうち100円未満は切り捨てなので、登録免許税は2,900円です。

 

登録免許税が免除されるケース

平成30年に法律が改正になりました。そのため、令和7年3月31日までに申請した場合、登録免許税が免除されるケースがでてきました。免除されるケースとは下記のとおりです。

  • 相続人が相続登記せずに死亡したケース
  • 評価額が100万円以下のケース

それぞれのケースに当てはまるための条件や詳細について、詳しくみていきましょう。

 

相続人が相続登記をせずに死亡したケース

1つ目は、相続人が相続登記をせずに亡くなっているケースです。例えば、次のケースを考えましょう。

Aさんが所有する家をBさんが相続したとします。しかし、Bさんは何らかの理由で、相続登記をしないままなくなってしまいました。そしてBさんの家はCさんが所有することになりました。

 

上記の場合は、条件に当てはまります。免税処置を受けるためには、申請書に免税根拠となる「租税特別措置法第84条の2の3第1項により非課税」と記入しなければなりません。(参照:法務局

 

評価額が100万円以下のケース

相続した土地の評価額が100万円以下の場合も、登録免許税が免除されます。100万円以下のケースで免除されるためには2つの条件をクリアしていなければいけません。「土地を相続する場合」「不動産評価価格が100万円以下とされた場合」。どちらか1つだけ当てはまっても、対象になりませんので、覚えておきましょう。条件に当てはまる場合は、死亡したケースと同様、申請書に免税根拠となる「租税特別措置法第84条の2の3第1項により非課税」と記入します。(参照:法務局

 

登録免許税の納付方法

登録免許税を納付するには、以下の方法の3つあります。

  • 現金で納付
  • 収入印紙で納付
  • オンラインで納付

 

現金で納付

1つは、現金で納付する方法です。現金で納付する場合は、金融機関で支払いができます。登録免許税納付用の納付書に必要事項を記入し、現金を支払います。手続きが終了すると、領収書を交付してもらえるため、法務局に提出しましょう。登録免許税は、原則現金で支払うことになっています。

 

収入印紙で納付

収入印紙で納付する方法もあります。収入印紙で納付する場合の条件は、登録免許税が30,000円以下であることです。登録免許税にそうとする額の収入印紙を申請書に貼り付けて提出します。手続き過程で納付できるので、便利な方法だといえるでしょう。
収入印紙は、金融機関か法務局で交付されます。原則としては30,000円以下の場合とされていますが、実際はそれ以上の額でも収入印紙で納付できるケースもあります。

 

オンラインで納付

最近はキャッシュレスが好まれるようになってきたため「できるだけ現金は使いたくない」と、希望するかもしれません。オンラインで納付する方法もあります。オンラインで納付する場合の方法は、「インターネットバンキングでの納付」と「クレジットカードでの納付」の2つです。インターネットバンキングで納付する場合は、登記機関から得た納付情報へ振り込みます。クレジットカードで納付する場合は、指定されたクレジットカード・電子マネー・QRコードで支払いましょう。

 

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空き家を相続した場合は、登記手続きが必要です。手続きの際は、登記免許税が発生します。複雑な手続きや、計算式が苦手だと感じる場合は、司法書士に相談しましょう。このように、空き家の相続は、負担がかかります。また、相続した物件を放置しておくと、物件が劣化し価値がなくなったり、崩壊したりするリスクも伴います。できるだけ早く有効活用する方法を見つけましょう。有効活用の方法の1つとして、フリーノベーションを検討してみるのはいかがでしょうか。無料査定も行っていますので、気軽にお問い合わせください。

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