空き家の売却で注意すべきこととは? 失敗しないために税金に関する注意点も解説
空き家を売却しようとするとき、どんなことに注意すればよいのか分からずに不安を覚える方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、空き家を売却する際の注意点について徹底解説していきます。この記事を読むことで、売却前に押さえるべき注意点についての理解が深まり、安心して空き家を売却できるでしょう。
空き家を売却する前の注意点
まずは、空き家を売却する前の注意点から見ていきましょう。空き家の売却前における注意点には以下のようなものがあります。
- 自己判断で解体やリフォームをしない
- 売主と登記名義人の名前を一致させておく
- 抵当権抹消登記をする必要がある
自己判断で解体やリフォームをしない
空き家を売却する前に、自己判断で解体やリフォームをするのは避けましょう。空き家の売却を検討している人のなかには、先に解体やリフォームをしておいたほうが売却しやすいのではないかと考える人も多いかもしれません。しかし、解体やリフォームの費用は自分で負担しなければならず、結局なかなか買い手が見つからなければ無駄な出費となってしまう可能性があります。まずは、現状のままで買い取ってくれる売却先を調べることから始めたほうがよいでしょう。
売主と登記名義人の名前を一致させておく
空き家を売却する際は、売主と登記名義人の名前を一致させておく必要があります。特に注意すべきなのは、親から空き家を相続したものの、登記の名義変更が済んでいなかったというケースです。このような場合、空き家を売却しようとしても、登記名義人が自分ではなく親の名前になっているので、売却手続きが進められません。そのため、空き家の売却前には、必ず登記名義人が自分の名前になっていることを確認しておきましょう。
当権抹消登記をする必要がある
空き家の売却前には、抵当権抹消登記をする必要があります。抵当権とは、住宅ローンなどの融資を受ける際の担保として登記されるもので、万が一ローンの返済ができなくなってしまった際には対象の不動産が競売にかけられてしまいます。抵当権が残っている状態では、空き家の売却ができません。抵当権は、住宅ローンを完済していても、抹消登記の手続きがされていなければそのまま残ってしまっている可能性があるため、確認が必要です。
空き家売却時の注意点
空き家を実際に売却する際に押さえておくべき注意点には以下のようなものが挙げられます。
- 契約不適合責任を負うことがある
- 期間に余裕を持って売り出す必要がある
- 売却にはコストがかかる
契約不適合責任を負うことがある
空き家を売却すると、契約不適合責任を負うことがあるので、予め理解しておかなければなりません。契約不適合責任とは、売却してから空き家に何らかの瑕疵が発覚してしまった場合に、売主に対して追及される責任のことです。具体的には、損害賠償を求められたり、必要な修繕費用を負担したりするケースが一般的であり、場合によっては売買契約そのものを白紙に戻さなければならなくなることもあるので、注意しましょう。
期間に余裕を持って売り出す必要がある
空き家を売却する際は、期間に余裕を持って売り出す必要があります。なぜなら、売りに出したところで必ずしもすぐに売れるわけではないからです。空き家の売却は、一般的には半年程度の期間を必要とするケースが多く、空き家の状態や立地条件などによってはさらに期間が長くかかってしまうかもしれません。そのため、期間にはできるだけ余裕を持って売却の計画を立てることが重要といえます。
売却にはコストがかかる
空き家を売却するためにはある程度のコストがかかるので、きちんと把握しておきましょう。例えば、売却する際に不動産会社などの仲介業者を利用すれば、売買契約成立の報酬として仲介手数料を支払わなければなりません。ほかにも、売却する際に必要な修繕費用を負担しなければならないケースや、大型家具などの残置物を撤去するために費用がかかってしまうケースなどもよくあります。
空き家売却時にかかる税金
空き家を売却するなら、売却時にかかる税金についても理解しておく必要があります。空き家の売却時にかかる主な税金は、以下の通りです。
- 譲渡所得税(所得税・住民税)
- 印紙税
- 登録免許税
譲渡所得税(所得税・住民税)
譲渡所得税とは、空き家の売却によって得た利益に対して課税される税金です。譲渡所得税の額は、空き家の売却益に一定の税率をかけて算出されます。また、売却時における空き家の保有期間によって税率が変わるという点にも注意が必要です。具体的には、保有期間が5年以内であるかどうかが境目となり、5年を超えて長く保有していた空き家を売却する場合のほうが安くなるようになっています。
印紙税
印紙税は、買主との間で空き家の売買契約を締結する際の契約書に課税される税金です。印紙税の額は、売買契約書に記載される契約金額に応じて決まります。つまり、売却価格が高ければ高いほど、課税される印紙税の負担も大きくなるということです。例えば、契約金額が500万円~1,000万円なら5,000円の印紙税、1,000万円~5,000万円なら1万円の印紙税が課税されます。目安として把握しておきましょう。
登録免許税
登録免許税は、空き家の売却に伴い、登記の変更手続きをする際に課税される税金です。例えば、空き家の登記名義人を親から自分に変更しなければならない場合や、抵当権抹消登記の手続きが必要な場合などに支払う必要があります。登録免許税の額は、親から自分への名義変更手続きにおいては固定資産税評価額の0.4%、抵当権抹消登記の手続きにおいては1件当たり1,000円となっているので、事前に必要な税額を確認しておきましょう。
空き家売却時に適用される「3000万円特別控除」とは?
不動産の売却において、自ら住んでいた家の売却に限り適用される「3,000万円特別控除」という制度があります。
これは、売却時の譲渡所得税を算出する際に、所得額から3,000万円を控除できるというものです。あくまで自ら居住していた家の売却に限る制度であるため、空き家の売却は対象外となりますが、一定の条件を満たしていれば空き家の売却時にも適用されるケースがあります。最も重要な条件は、相続直前まで被相続人が住んでいたということです。ほかにも、築年数や耐震基準など複数の条件が設けられているので、適用可能かどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。
空き家売却時に適用される「3000万円特別控除」についてさらに詳しく見る
手間も費用も掛からない空き家活用「フリーノベーション」とは?
空き家を保有している人は、売却せずに活用するという方法も検討してみましょう。特におすすめなのが、手間も費用も掛けずに活用できる「フリーノベーション」です。フリーノベーションとは、賃貸借契約を結んで空き家を弊社に預けていただき、弊社にてリノベーションをして賃貸経営するという仕組みの活用方法です。
リノベーション費用はもちろん弊社が全額負担し、毎月の家賃は賃貸の経営状況にかかわらず安定してオーナー様に入るシステムとなっているため、リスクを負う必要はありません。注意点の多い売却にはない魅力が詰まっているので、ぜひ選択肢の1つとしてフリーノベーションも検討してみてはいかがでしょうか。
空き家を売却するなら、注意点をしっかりと理解しておこう
空き家を売却する場合は、押さえるべき注意点を事前にきちんと把握しておくことが非常に重要です。空き家売却に関する注意点を理解しないまま売却へと進んでしまうと、大きな失敗や後悔に繋がる恐れがあります。できるだけリスクを負いたくない場合は、売却せずにフリーノベーションで有効活用するという方法も非常におすすめです。売却に比べてリスクが低く、手間も費用もかからないので、売却してしまう前に一度ご検討ください。無料査定も行っていますので気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。