空き家を売却した時には確定申告は必要? 確定申告が必要なケースと必要書類、流れも解説
空き家の売却では、確定申告は必要なのか悩む方もいるでしょう。結論から言えば、確定申告が必要なケースと不要なケースがあるため詳しく知っておく必要があります。今回は、空き家売却の際に確定申告が必要な場合と確定申告の必要書類、確定申告の流れについて詳しく解説します。
空き家の売却で確定申告が必要な場合とは?
空き家の売却した場合でも、必ずしも確定申告は必要という訳ではありません。空き家の売却の際に、確定申告が必要なのは主に以下の3つのケースです。1つずつ詳しく解説します。
- 売却で利益が出た場合
- 「3000万円の特別控除」を適用したい場合
- 所有期間10年超の軽減税率特例を適用したい場合
売却で利益が出た場合
空き家を売却して利益が出た場合には、確定申告をする必要があります。逆に「利益がでなかった」「損失がでた」という場合には、確定申告は必要ありません。
空き家を売却して得た利益のことを、「譲渡所得」と呼び、その譲渡所得に対してかかる税金が「譲渡所得税」です。「譲渡所得」「譲渡所得税」は、以下の計算式によって求めることができます。
- 譲渡所得=空き家の売却金額-(取得費+譲渡費用)
- 譲渡所得税=税率×(譲渡価格-(取得費+売却費用))
所得費は、構造や築年数に応じて減価償却されることを覚えておきましょう。
「3000万円の特別控除」を適用したい場合
譲渡所得税が発生する場合、「3,000万円の特別控除」を利用しようと考える方も多いでしょう。
3,000万円の特別控除とは、“相続空き家の3,000万円特別控除”と呼ばれている制度です。
空き家の売却の際に、一定の要件を満たすことで、譲渡所得から最大3,000万円を控除することができるので、大きな減税効果が期待できます。
3,000万円の特別控除を受けるためには、譲渡を行った年の翌年3月15日までに、必要な書類とともに確定申告書を納税地の所轄税務署長へ提出する必要があることを覚えておきましょう。
所有期間10年超の軽減税率特例を適用したい場合
空き家を長期間所持している場合、「所有期間10年超の軽減税率特例」を利用できる可能性があります。所有期間10年超の軽減税率特例とは、空き家を含む居住用の不動産の売却時、所有期間が10年を超えていれば、譲渡所得税に軽減税率を適用できる制度です。
6000万円以下 | 6000万円超 | |
住民税 | 10.21% | 15.315% |
所得税 | 4% | 5% |
※税率には、復興特別所得税(2013~2037年)として所得税の2.1%相当を上乗せしています。
「所有期間10年超の軽減税率特例」を適用するためには、必ず確定申告が必要です。
確定申告に必要な書類
確定申告に必要な書類には以下のようなものがあります。
- 確定申告書B様式(第一表)
- 確定申告書第三表(分離課税用)
- 譲渡所得の内訳書
これらは、最寄りの税務署または国税庁の公式ホームページからダウンロードすることが可能です。
- 空き家の売買契約書の写し(取得時・売却時)
- 空き家の譲渡費用がわかる領収書
- 空き家の登記事項証明書
空き家の登記事項証明書は、法務局で取得することが可能です。
登記事項証明書は、オンラインで取得することもできますので、法務局に訪れる時間がない方は「登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと」を利用しましょう。
確定申告に必要な主な書類は、利用する特例によって必要書類が異なる場合もあるので注意が必要です。
空き家売却後の確定申告の流れ
空き家売却後の確定申告は、売却を行った年の翌年3月15日までに、必要書類を添えて税務署へ確定申告書を提出してください。
空き家売却後の確定申告の流れは、以下の通りです。
- 譲渡所得の計算
譲渡所得の計算を行い、利益がない場合には、確定申告をする必要はありません。
計算式:譲渡所得=空き家の売却金額-(取得費+譲渡費用) - 確定申告に必要な書類を用意・記入
特例を適用する時には、特例によって用意する書類が異なりますので、事前に確認しておきましょう。 - 確定申告に必要な書類をそろえて、税務署へ提出
確定申告は、所轄の税務省に直接持参する以外にも「郵送」「国税電子申告・納税システム」を使って申告することも可能です。
売却だけじゃない!新しい空き家活用「フリーノベーション」とは?
空き家の売却に迷っている場合は、弊社の新しい空き家活用「フリーノベーション」の利用をご検討ください。フリーノベーションは、空き家を弊社に預けていただければ、弊社がリノベーションを行い、賃貸経営を行います。
リノベーションから賃貸経営まで、オーナー様の費用の負担やリスクがないという点が大きなメリットです。また、オーナー様の費用の負担やリスクがないのにも関わらず、安定した家賃収入を得ることができます。
オーナー様に負担やリスクがかからず、不要な空き家を有効活用できることは、空き家の売却にはない「フリーノベーション」ならではの魅力です。ぜひ検討してみてください。
空き家の売却後には、確定申告が必要かしっかりと確認を!
空き家の売却した場合でも、確定申告は必須というわけではありません。空き家の売却の際に、利益が出ない場合は、確定申告は不要です。空き家の売却で利益が出た場合や特例を利用したい場合に限り確定申告が必要となります。
確定申告が必要な場合は、空き家売却後の翌年3月15日までに必要書類を準備・記入して申告を行いましょう。
空き家の売却では、確定申告など負担を感じることもあるでしょう。そんな時には、負担やリスクがかからない空き家活用法「フリーノベーション」をぜひ検討してみてください。