築60年【古い=価値がない】と諦めていた築古住宅が “自宅のようにくつろげる宿泊施設” として息を吹き返す「和氣会々 椎名町」

日本の都市部では、築年数を重ねた住宅やマンションが数多く存在しています。ただ、それらの多くは、構造の老朽化、設備の時代遅れ、間取りや動線の非効率さ、また住居としての使いづらさなどの理由から、「入居がつきにくい」「賃料が下がる」「空室が続く」といった問題を抱えていることが少なくありません。

一方で、不動産市場や宿泊市場は多様化・拡大を続けており、「利便性の高い立地」かつ「リノベーション済み」の物件には、再び強い需要が見込まれます。

重要なのは“古い= 価値がない”という固定観念を捨て、“古さを活かして” 再設計・用途変更を加えることで、新たな資産価値に転換できるという視点です。

物件の活用にお悩みのオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください!
サービスのご相談はこちら

 

物件詳細情報

◆ 物件名:和氣会々 椎名町
◆ 築年数:1963年
◆ 構造:木造2階建て
◆ 広さ:60㎡
◆ 所在地:豊島区南長崎

 

依頼の流れ・現地調査

空き家となっていた本物件は築60年を超えた建物で、居住スペースの大半に畳敷きの部屋が並ぶ伝統的な日本家屋の間取りとなっていました。玄関側の角度の狭いスペースも特徴的です。

 

建物自体はしっかりとした造りでしたが、築年数相応のダメージあり。

  • 壁紙や畳、建具の劣化
  • 水回り設備の老朽化
  • 和室が多く使いにくい

という、現在の住宅・宿泊施設のニーズには合致しづらい部分が多く、改修での再生が必要でした。

 

ただし、そういった古い日本家屋の再生はココミンカの得意とするところ。古き良き部分を残しつつ、新鮮さを取り入れた改修プランを設計しました。
また、日本特有の商店街が近く、都心への利便性の高い立地も加味したコンセプト作りもしっかり意識。

 

エリア特性・コンセプト

物件が位置する椎名町は、池袋から電車でわずか一駅という高い利便性を備えながら、大通りを一本入れば落ち着いた住宅街が広がるエリアです。家族連れも多く暮らし、スーパーや商店街が身近に揃うなど、観光地とは異なる日常の風景が根付いています。派手さはないものの、肩の力を抜いて過ごせる「生活感のある町」として、穏やかな東京の一面を感じられる地域です。

民泊運用の観点では、新宿・池袋方面へのアクセスが良好でありながら、喧騒は少なく、古き良き日本の生活感や、自然を楽しむことができるため、「観光地のど真ん中ではなく、暮らすように滞在したい」と考えるゲストに選ばれると予測。

エリア特性とターゲット像

  • 池袋・新宿方面へのアクセスが良好
  • 都心近接でありながら、自然や落ち着いた住宅街が広がる
  • 観光地の中心ではなく、日本のローカルな生活感を体験したい旅行者
  • 旅先でも自炊や生活のしやすさを重視するゲスト

こうした特性を踏まえ、短期観光客に限らず、連泊や長期滞在のゲストにも快適に利用してもらえる施設として再設計する方針を固めました。

 

ビフォー/アフター

「長く滞在しても心地よい空間づくり」という指針のもと、今回のリノベーションでは、宿泊施設としての使いやすさと住居的な快適性の両立を重視しました。
作りこみすぎず、空間ごとの役割を明確にすることで、ファミリーやグループ滞在にも対応できる設計としています。

意識したポイント

  • 派手さを抑え、家のように落ち着くデザイン
  • 自然光や素材感を活かしたナチュラルな空間づくり
  • 程よいホテルライクな特別感の演出
  • 滞在シーンを想定した空間構成

 

・ダイニングキッチン

陽の光が差し込む明るいダイニングキッチンは、元々あった梁や昔ながらの造りに都会的な要素を加え、シンプルで洗練されたデザインに。目を引くような派手さはないものの、清潔感があり落ち着く空間を意識しました。

 

・リビング

ダイニングの奥に配置されたリビングスペースは、一続きの空間でありながら雰囲気を替え、シックで落ち着いた時間を過ごせる空間に。照明にもこだわり、大きなソファと存在感のある無垢材のローテーブルを組み合わせ、お酒を飲みながらまったりしたり、旅の余韻に浸ったりするのに最適なスペースです。

 

 

大人数の滞在でも、それぞれが思い思いの時間を過ごせる「もう一つの居場所」として機能しています。

 

・ベッドルーム

暖色系で統一したベッドルームは、ホテルライクな落ち着きと、日本らしい和の要素をさりげなく取り入れたデザインに。

 

視線を低く抑えたレイアウトで解放感を作り出すとともに、装飾は最小限にとどめ、余白や照明の陰影で上質さを演出。静かに自分を整える時間を持つことができます。

 

ココミンカの活動

弊社では、オーナー様にお話を伺ったのち、以下の流れで検討・提案を進めています。

  • 候補物件の構造チェック・リスク評価
  • 用途別収益シミュレーション(賃貸/民泊/シェア/混合運用)
  • 改修プランの立案およびコスト試算
  • 運営モデル構築および収益還元スキーム提案

長年にわたり不動産活用や古民家再生に携わってきた弊社だからこそ「売る・貸す・活かす」といった単一の選択肢に偏ることなく、物件が持つ可能性を俯瞰的に捉えたご提案ができると考えています。建物の状態や立地条件、そしてオーナー様の想いを整理しながら、最適な活用方法を探り、かたちにしていくことが私たちの役割です。

目の前の修繕や短期的な判断だけでなく、その物件がこれからどのような価値を生み、誰に使われ、どんな未来を描けるのか。

所有物件に悩みをお持ちのオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください。

フリーノベーションについてはこちら

物件の活用にお悩みのオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください!
サービスのご相談はこちら