「古いから貸せない」を覆す!近年注目される“体験型宿泊施設”へのリノベーション事例「和氣会々 渋谷本町」

都市部には、築年数の経過した住宅やマンションが数多く残っています。しかし、老朽化した設備や現代の暮らしに合わない間取りが原因で、賃貸需要が伸び悩み、空室化や長期放置につながるケースも少なくありません。

一方で、昨今はライフスタイルや旅行形態が多様化し、特にファミリー層を中心に「宿泊と遊び場が一体となった空間」へのニーズが高まっています。住む・泊まるだけではなく、“滞在そのものを体験化したい”という潮流が強まっているのです。

つまり、「古いから貸せない」「古いから運用には向かない」と諦めるのではなく、用途や空間設計をアップデートすることで、築古物件にも新たな価値と市場を創出できる可能性があるということです。

本提案では、ファミリー・グループ・子連れゲストに対応した “宿泊+体験空間” という新しい再生モデル をご紹介します。

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物件詳細情報

◆ 物件名:和氣会々 渋谷本町
◆ 築年数:1984年
◆ 構造:木造3階建て
◆ 広さ:74㎡
◆ 所在地:渋谷区渋谷本町

 

依頼の流れ・現地調査

こちらは80年代の昭和末期ごろの建物で一般的な住宅として使用されていました。2階に玄関・メインの居住スペースがあり、上下に寝室等と、構造的には少し変わった建物という印象でした。

 

築40年にしては、きれいに使われていたような印象で、壁紙や床など、一部剥がれや補修が必要な部分があったものの、建物自体はしっかりとしていると判断。

 

とはいえ、設備や内装には建築当時の仕様が残っている部分があり、床材・建具の傷みや水回り等の老朽化も当然改修は必須。そのまま賃貸・売却・宿泊用途には難しい状況のため、改修部分をしっかり調査しリノベプランを計画しました。

その一方、立地的に宿泊施設としては需要が高い可能性があり、旅行者が過ごしやすそう、という利点も見えていたため、そこを踏まえたコンセプト立案が重要なポイントとなりました。

 

エリア特性・コンセプト

物件がある幡ヶ谷は東京都渋谷区に位置し、新宿から電車で一駅、徒歩でも30分という立地が特徴です。そして都心に近いものの閑静な住宅街が広がっており、暮らしやすいエリアでもあります。また、個人経営の飲食店や雑貨店などこだわりの店も多く、おしゃれ感度も高い街です。

民泊の視点では、新宿へのアクセスの良さが大きな強みで、観光や出張の拠点としての需要が高いエリア。派手な観光地は少ないものの、落ち着いた都心滞在を求める宿泊者や長期滞在者に好まれる町といえます。

幡ヶ谷の特徴は

  • 新宿から一駅という好立地
  • 繁華街に近いが暮らしやすい住宅地
  • こだわりの個人商店が立ち並ぶ

こうした幡ヶ谷の特性を踏まえ、リノベーションでは「暮らすように過ごせる安心感」を意識するとともに、滞在そのものが思い出になる空間づくりを重視しました。

 

そして、昨今のニーズに合わせ、子どもから大人まで家族全員が室内で楽しめる体験価値を高める「ゲーム部屋付きファミリー向け施設」というコンセプトを採用。

外出と室内時間の両方を楽しめる、幡ヶ谷ならではの民泊を目指しました。

 

 

ビフォー/アフター

空間構成は、家族旅行での使いやすさを最優先に設計。

  • 宿泊そのものを体験化できる”家の中遊園地”
  • 遊び場/くつろぐ共有スペースの分離
  • 子供ファーストな安全性の高い設計

メインに据えた「ゲーム部屋」は、リビングや寝室とは独立した空間として確保し、静と動を分けることを意識。休息やプライベートもおろそかにせず、滞在の満足度を高めます。そして生活導線や安全性、清潔感への配慮もファミリー仕様に。

こうした要素を組み合わせることで、「泊まるだけではない、家族の思い出づくりができるユニット」へと再生させる構想です。

 

・ゲーム部屋

既存の部屋の造り、段差も含め、遊び心のあるデザインに。

 

お子さまだけでなく幅広い年代が楽しめるアイテムを充実させることで、「みんなが集まる」ゲーム部屋に仕上げました。家族旅行や長期滞在者にも高い付加価値を加えます。

 

・キッチン

自炊にもしっかり対応できるよう、使いやすいキッチンには調理器具・食器類を一式そろえ、広い作業スペースも確保。日常と変わらないスタイルで料理を楽しめるよう整備しました。

 

 

また、キッチンスペースが独立していることで、お子様がいても安心して料理や食事の準備をすることができる仕様です。

 

・リビング

家族全員で食卓を囲める広めのダイニングスペースを確保し、旅先でも“いつも通り”の団らんが叶う設計に。長期滞在やファミリー利用でもストレスなく過ごせる、暮らすように滞在できる環境を実現しています。

 

 

・ベッドルーム

メインの寝室には 2段ベッドを採用。子供がワクワクしながらも安全に休めるよう、手すり・転落防止など細かな部分まで配慮しています。

 

 

さらにもう一つの寝室として、遊びスペース内にも可愛らしいベッドを配置。

 

 

遊びに夢中で高ぶった子どもも、ゴロンと横になればすぐにリラックスできる“小さな秘密基地”のような空間です。

「子供はワクワク、大人も安心」ファミリー向け宿泊ユニットらしい寝室が完成しました。

 

ココミンカの活動

古い住宅・マンションをお持ちで、以下のような悩みを抱えていらっしゃるオーナー様。

  • 長年維持費を払い続けているだけ
  • 子連れやファミリー入居を想定すると手直しが大変
  • 単なる宿泊施設では差別化が難しい

――そのような悩みも「体験価値」を加えた宿泊というコンセプトで解決ができます。
弊社サービス 「フリーノベーション」 では、リノベーション費用を抑えつつ、用途転換+運営支援を含めたトータルサポートをご提供。用途や立地、ご希望に合わせ、最適な再生プランをご提案いたします。

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