古民家の吹き抜けは寒い? 吹き抜け利用のメリット・デメリットも解説
古民家の吹き抜けは、開放的な空間や自然光が取り入れやすくなるなど、さまざまな魅力があります。しかし、空調が効きにくくなるなどのデメリットもあります。今回は、古民家の吹き抜けのメリット・デメリットや自分でできる寒さ対策について詳しく解説します。
古民家の吹き抜けのメリット
吹き抜けは、複数階にまたがる連続した空間です。古民家にも吹き抜けが採用されていることが多々ありますが、吹き抜けには以下のようなメリットがあります。
- 開放的な空間になる
- 古民家らしい雰囲気が出る
- 自然光が取り入れやすい
- 風通しが良くなる
開放的な空間になる
吹き抜けの最大のメリットは、開放的な空間になることです。
住宅は、壁や天井で空間が仕切られており、古民家は現代の住宅と比べて天井が低いことも多く、窮屈に感じてしまいがちです。
しかし、吹き抜けがあることで、窮屈に感じる空間が開放的な空間に変化します。実際にはそれほど広くない空間であっても、吹き抜けによって視覚的に空間を広く感じさせることが可能です。
古民家らしい雰囲気が出る
吹き抜けによって、天井がある時よりも古民家らしい空間を演出できます。吹き抜けにすることによって、通常は隠れている梁を見せることが可能です。住宅を建てる時の重要な構造材である梁は、古民家ならではの趣と風合いを感じさせるアイテムのひとつ。
また、古民家の梁は現代では使用されることの少ない丸太など、立派な木材が使用されていることが多く、立派な木材が経年変化を味わえるのも吹き抜けのメリットだといえるでしょう。
自然光が取り入れやすい
吹き抜けには、自然光が取り入れやすくなるというメリットがあります。一般的な古民家の間取りは、家の中心部など自然光が届かない場所も多く、室内が暗くなってしまうことも少なくありません。
しかし、吹き抜けを採用し、2階部分に窓を設置することで、これまでより多くの自然光を取り入れることが可能です。部屋が明るくなることで、照明をつける時間が少なくなるため、光熱費の節約にも繋がります。
風通しが良くなる
古民家の吹き抜けのメリットは、風通しが良くなることです。温かい空気は上へ、冷たい空気は下に行く性質があるため、吹き抜けにすることで、部屋の中に温かい空気が溜まることを防ぐことができます。
1階・2階に窓を設置することで、空気の取り入れから換気まで効率的に行うことも可能です。また、天井付近にシーリングファンを設置することで、より空気の循環を促すことができます。
古民家の吹き抜けのデメリット
古民家の吹き抜けには多くのメリットがありますが、以下のようなデメリットも存在します。1つずつ詳しく解説します。
- 空調が効きにくく寒い・暑い
- 掃除がしづらい
- 音やにおいが気になる
空調が効きにくく寒い・暑い
古民家の吹き抜けの最大のデメリットは、空調が効きにくく寒い・暑いこと。吹き抜けは、複数階にまたがる連続した空間です。通常の部屋よりも空間が広いので、どうしても空調の効きが悪くなってしまい、「寒い」「暑い」と感じてしまいます。
また、空調の効きが悪いために、電気代などの光熱費が高くなってしまうデメリットもあります。
掃除がしづらい
吹き抜け部分の窓や梁は、高い位置にあるため、掃除などのメンテナンスがしにくいのが難点です。特に、吹き抜けの内側の窓は結露しやすく、メンテナンスを怠るとカビが発生してしまう恐れがあります。
しかし、吹き抜け部分のメンテナンスは高所の作業となるため危険が伴います。そのため、業者にメンテナンスを依頼する必要がありますが、業者に依頼する場合はその分の費用がかかってしまうデメリットもあります。
音やにおいが気になる場合も
古民家の吹き抜けは、音や匂いが気になることもあるので注意が必要です。吹き抜けは、複数階にまたがる連続した空間なので、壁や天井に仕切りがありません。そのため、会話や生活音などが聞こえやすくなるため、プライベートが確保しにくくなってしまうデメリットがあります。
また、料理などのニオイも2階まで届いてしまうため、吹き抜け付近に洗濯物を干している場合、ニオイ移りの原因となってしまうこともあります。
古民家でできる寒さ対策とは
古民家では空調が効きにくいというデメリットがありますが、古民家でできる寒さ対策には以下のようなものが挙げられます。
- 断熱シートを貼る
- 窓の隙間をテープなどで埋める
- 断熱性のあるカーテンに替える
- 天井にシーリングファンをつける
断熱シートを貼る
冬の暖房時には、窓などの開口部から58%の割合で熱が流出してしまうと言われています。
そんなときにおすすめの寒さ対策は、断熱シートです。断熱シートは、空調の効率化にも役立つアイテムのひとつ。寒さ対策としても優秀ですが、窓の結露を防ぐ効果もあるのも嬉しいポイントですね。
断熱シートは、ホームセンターやインターネットなどで簡単に入手することができます。費用を節約したい場合には、100均などでも購入できるプチプチなどの緩衝材で代用することが可能です。
窓の隙間をテープなどで埋める
古民家は、築年数が長い建物なので、経年劣化により家の歪みが生じてしまうこともあります。その時に、窓にも影響が出てしまい、窓にわずかな隙間ができてしまうことも少なくありません。
窓の隙間からは、寒くて冷たい隙間風が入ってきてしまい、室内の熱が流出する大きな原因となります。窓の隙間への対策としては、隙間テープが非常に有効で、窓の隙間から入る冷気を防ぐことが可能です。
断熱性のあるカーテンに替える
窓からの室内の熱の流出を防ぐためには、断熱性のあるカーテンの設置がおすすめです。断熱カーテンは、室内外の熱の出入りを遮断することが可能です。そのため、部屋の温度を保つのに非常に有効で、断熱シート・隙間テープと併用するのがおすすめです。
断熱カーテンは、寒さ対策としてはもちろん、夏の暑さ対策としても効果が期待できます。
天井にシーリングファンをつける
吹き抜けには広い空間があるため、空調の効きが悪いデメリットがあります。また、温かい空気は上へ、冷たい空気は下に行く性質があるため、冬場は非常に寒く感じられるでしょう。
しかし、天井付近にシーリングファンをつけることで、上下の温度ムラを解消することが可能で、効率的に空気を循環させることができます。
シーリングファンにも向きがあるのですが、冬場は上向きに羽根を回転させ、夏場は下向きの送風がおすすめです。
不要な古民家を保有している方には「フリーノベーション」がおすすめ
古民家の吹き抜けは開放感があり、古民家らしい雰囲気を楽しむことができます。しかし、空調が効きにくく、掃除がしにくいなどのデメリットもあるので、生活しにくくなってしまうかもしれません。もし生活しにくいなどの理由から不要な古民家があるならば、弊社の「フリーノベーション」を利用してみませんか?
フリーノベーションは、不要な古民家でオーナー様の金銭的負担や労力を一切かけずに、賃貸経営ができる新しい古民家の活用方法です。
さらに、フリーノベーションなら安定した家賃収入に加え、賃貸契約終了後はリノベーション済みの綺麗な物件が戻ります。持て余している古民家のある方がぜひご検討ください。
古民家の吹き抜けのメリット・デメリットをしっかり理解しよう
古民家の吹き抜けでは、梁など古民家らしい雰囲気や開放感のある空間を実現できるなど大きな魅力があります。
ただし、空調が効きにくいなどのデメリットもあるため、冬に寒い特徴がある古民家では寒さに困ってしまうことも少なくありません。吹き抜けのある古民家では、寒さ対策が必須のため、自分でもできる寒さ対策を行いましょう。
もし、古民家を持て余しているのなら、弊社の「フリーノベーション」もぜひご検討ください。無料査定も行っていますので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。