特区民泊とは? 指定されている地域・認定のための設備要件・申請の流れを解説

特区民泊とは、国家戦略特別区域法に基づく民泊です。特区民泊は、特定のエリアでしか営業することができませんが、認定基準をクリアしやすいメリットがあります。今回は、特区民泊の概要から指定されている地域や設備要件、申請の流れについて詳しく解説します。

 

国家戦略特別区域とは?

国家戦略特別区域とは、平成25年12月13日に施行された「国家戦略特別区域法」による「世界で一番ビジネスがしやすい環境」をつくることを目的につくられた制度です。
第2次安倍内閣の経済政策「アベノミクス」の成長戦略にも掲げられていました。

国家戦略特別区域では、産業の国際競争力の強化と国際的な経済活動の拠点の形成を目指して、規制や制度の緩和や税制面の優遇、金融支援などを実行しています。平成26年5月1日に、はじめての国家戦略特別区域として大阪府・京都府・兵庫県が、「関西圏国家戦略特別区域」に指定されました。

 

特区民泊とは?

特区民泊とは、 国家戦略特別区域法に基づく民泊です。特別区における民泊事業として「特区民泊」と呼ばれています。国家戦略特区と限られたエリアの中でも、特区民泊条例を制定している自治体のみが運営可能です。

特区民泊は、2016年1月29日に東京都大田区でスタートし、現在8つの地域が内閣総理大臣の認定を受けています。特区民泊は、年間営業日数の制限はありませんが、“最低滞在期間”の縛りがあるのが特徴です。最低滞在期間の縛りは、旅館業法(旅館業民泊)や住宅宿泊事業法(新法民泊)にはない、特区民泊のみの制限となっているので、覚えておきましょう。

 

特区民泊で指定されている地域はどこ?

特区民泊は、開業できるエリアが限られており、特区民泊で指定されている地域でしか営業することはできません。特区民泊で指定されている地域とは、国家戦略特区に指定されているエリアで、特区民泊条例を制定している自治体となります。

※2024年1月現在
【国家戦略特区に指定されているエリア】

  • 東京圏(東京都・神奈川県・千葉市・成田市)
  • 関西圏(大阪府・兵庫県・京都府)
  • 新潟市
  • 養父市
  • 福岡市
  • 北九州市
  • 沖縄県
  • 仙北市
  • 愛知県
  • 広島県
  • 今治市
  • つくば市
  • 加賀市
  • 茅野市
  • 吉備中央町

上記の国家戦略特区に指定されているエリアで、特区民泊条例を定めた地域でのみ特区民泊を営業することができます。国家戦略特区において特区民泊が認定されている特区民泊条例を定めている地域は以下の通りです。

【特区民泊が認定されている地域】

  • 東京都大田区(平成27年10月20日 区域計画認定)
  • 千葉市(平成29年12月15日 区域計画認定)
  • 新潟市(平成29年5月22日 区域計画認定)
  • 北九州市(平成28年10月4日 区域計画認定)
  • 大阪府(平成27年12月15日 区域計画認定)
  • 大阪市(平成28年4月13日 区域計画認定)
  • 八尾市(平成28年4月1日 大阪府において事業者受付開始)
  • 寝屋川市(平成28年4月1日 大阪府において事業者受付開始)

参考:特区民泊の動き 実績 (令和5年11月30日時点)

東京都は、特区民泊が認定されている地域が大田区だけですが、大阪は特区民泊に力を入れている傾向にあります。特区民泊が認定されている地域といっても、自治体によって条例の内容は異なるので、注意が必要です。特区民泊の開業を検討している場合には、検討しているエリアの条例を事前にしっかりと確認しておきましょう。

 

特区民泊認定のために必要な設備要件

特区民泊の認定を受けるためには、以下3つの設備要件を満たす必要があります。ここでは、特区民泊認定のために必要な設備要件についてお話しします。

  • 居室の設備要件
  • 外国語案内に関する要件
  • 設備に関する要件

 

居室の設備要件

特区民泊の居室の設備要件は、国家戦略特別区域法施行令で以下のように定めています。

  •  所在位置が国家戦略特別区域の範囲内にあること
  • 居室の床面積が“25㎡以上”であること
  • 出入口と窓は、鍵をかけることができること
  • 出入口と窓以外の居室と他の居室・廊下等との境は、壁造りであること
  • 適当な換気・採光・照明・防湿・排水・冷暖房の設備を有すること
  • 寝具・テーブル・椅子・収納家具・調理や清掃のために必要な器具・設備を有すること
  • 宿泊者名簿を設置し、滞在者の情報の記録ができること
  • 周辺住民に特区民泊事業を行うことについて適切な説明がされていること
  • 地域住民からの苦情・問い合わせを適切で迅速な対応ができること

 

外国語案内に関する要件

特区民泊では、外国人旅客の滞在に適した施設とするため、外国語案内に関する要件が設けられています。特区民泊の外国語案内に関する要件は、以下のように定めています。

  •  施設の使用方法に関する“外国語”を用いた案内
  • 緊急時の“外国語”を用いた情報提供
  • その他の外国人旅客の滞在に必要な役務が提供されること

外国語にはさまざまな種類があるので、どの外国語に対応できるのかを、ホールページなどに記載しておく必要があります。対応する外国語は、“英語”でなくても問題ありませんが、特区民泊では日本語以外の1言語には対応する必要があることを覚えておきましょう。

 

設備に関する要件

特区民泊は、消防法上の「ホテル・旅館」に分類されるため、以下の消防設備を設置する必要があります。その後、消防署に「消防法令適合通知書」の申請を行いましょう。

【消防設備】

  • 消火器:台所に設置
    (延床面積が150㎡以上の場合:居室・廊下などにも設置)
  • 火災報知設備
  • 自動火災報知設備
  • 誘導灯:出入り口や通路に設置
  • その他:カーテンや絨毯などは防炎物品、宿泊室に避難経路図

火災報知設備に関しては、「特定小規模施設用自動火災報知設備」での代用が認められるケースもあります。消防設備に関して不安がある場合には、事前に消防署にて相談をしておきましょう。

 

特区民泊申請の流れ

特区民泊申請の流れは、以下の通りです。ここでは、これらの特区民泊申請の流れについてお話しするので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 事前相談
  • 近隣住民への説明
  • 書類を集め認定申請
  • 書類審査・現地調査

 

事前相談

特区民泊を開業するためには、特区民泊を開業できるのか、特区民泊を始めるための要件を確認しておく必要があります。そのため、特区民泊の認定申請をする前に役所や保健所、消防署に事前相談を行います。
物件の図面を用意しておくことで、図面から必要な設備をそれぞれ提案されますので、それに従って設備を揃えておきましょう。消防設備を不備なく準備することで、「消防法令適合通知書」の発行を受けることができます。

 

近隣住民への説明

事前相談を終えたら、近隣住民への説明・周知を行います。特区民泊の申請前に近隣住民に対して、特区民泊をはじめることを説明・周知することは義務となるので、忘れずに行いましょう。
近隣住民への説明・周知は、基本的には、文章を作成してポストに投函すれば問題ないとされています。しかし、特区民泊の物件のあるエリアによっては近隣住民に対しての説明会を開催しなくてはならないケースもあるので、注意が必要です。

 

書類を集め認定申請

近隣住民の説明・周知を終えたら、いよいよ特区民泊の認定申請を行います。特区民泊の認定申請の申請書とその他の必要書類を忘れずに準備してください。申請書類や必要書類に不備があると、その分申請にかかる時間が伸びてしまうので、注意が必要です。

特区民泊の認定申請は、自ら行うこともできますが、手続きなどが複雑なため、行政書士などの専門家に代行してもらうこともできます。行政書士など専門家に代行してもらう場合は、申請手数料とは別に報酬を支払う必要があることを覚えておきましょう。

 

書類審査・現地調査

特区民泊の認定申請をしたら、書類審査と現地調査が行われます。万が一、書類審査・現地調査で不備や問題が発生した場合には、問題点を改善後に審査・調査を受ける必要があるので、注意が必要です。
書類審査・現地調査が終わると、「特区民泊許可の認定書」が交付されます。許可申請から営業許可書の交付までの期間の目安は、数週間~1か月程度ですが、自治体やタイミングによっても、必要となる期間は異なることは理解しておきましょう。

 

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特区民泊は、 国家戦略特別区域法に基づく民泊で、限られたエリアでのみ開業することが可能です。特区民泊を開業するためには必要となる書類や満たさなければならない要件も多いので、「申請の難易度が高い……」と頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?

もし、個人では申請するまでの難易度が高いと考えているのなら、ココミンカに相談してみてください。ココミンカでは、民泊開業サービスを提供しています。
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特区民泊を理解してスムーズに申請を行おう!

特区民泊とは、国家戦略特別区域法に基づく民泊です。国家戦略特区と限られたエリアの中でも、特区民泊条例を定めている自治体のみが運営できます。しかし、特区民泊は、その他の形態の民泊よりも規制や制度が緩和されているというメリットがあります。近隣住民からの反対も起こりにくいので、民泊の運営がしやすいのも利点です。特区民泊を開業する際には、申請の流れを把握して、スムーズに手続きを行いましょう。

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