不動産の相続放棄はどうすればいいんでしょう? 放棄する場合の手順や注意点を解説

不動産を相続することになったものの、使い道がない場合、相続放棄を検討するケースは少なくありません。しかし、実際に不動産の相続放棄は可能なのか、どのような手順で行えばよいのか、分からない点が多く戸惑ってしまう方も多いでしょう。今回は、不動産の相続登記について、期限や手順、注意点などを押さえながら詳しく解説していきます。

 

不動産の相続放棄は可能?

そもそも、不動産を相続放棄することは可能なのでしょうか? 結論から述べると、不動産の相続放棄は可能です。ただし、不動産を相続放棄するためには、必要な手続きを行わなければなりません。

実際に相続放棄すると、相続するはずだった不動産はすべて継承しないことになるため、固定資産税を支払ったり不動産を管理したりする必要はなくなります。ただし、不動産を実際に相続する人が財産管理を開始するまでは、放棄したとしても最低限の管理を行わなければならないので、注意が必要です。

 

相続放棄の期限

不動産の相続放棄を行う場合の手続きには、期限が設けられているため注意が必要です。不動産の相続放棄の期限は、相続の発生を知った日から3ヶ月以内と定められています。そのため、実際に相続放棄することを決めた場合は、相続の発生を認識してから3ヶ月が経過するまでに、家庭裁判所へその旨を申し立てなければなりません。

期限内に必要な手続きを行わなかった場合、単純承認したとみなされてしまうので注意しましょう。

 

相続放棄手続きの手順

相続放棄するためには、必要な手続きを行わなければなりません。ここでは、相続放棄の手続きの手順について、6つのステップに分けて詳しく解説していきます。

  1. 法定相続人の確認
  2. 相続財産の調査
  3. 相続放棄にかかる費用・書類の準備
  4. 家庭裁判所に相続放棄申し立て
  5. 照会書の返送
  6. 相続放棄申述受理通知書を受け取る

 

法定相続人の確認

相続放棄することを検討する場合、まずは法定相続人を正しく確認しておく必要があります。法定相続人は、死亡した被相続人の戸籍謄本をもとに確認するのが最も基本的な方法です。相続の発生において誰が法定相続人となるのか、正確に把握することは、相続放棄手続きにおいて必要不可欠といえるでしょう。

 

相続財産の調査

相続放棄するかどうかを決める際には、すべての相続財産をきちんと調査しておきましょう。相続財産となるのは、必ずしも不動産や預金などのプラスとなるものばかりではなく、負債などのマイナスの遺産も含まれている場合があります。そのため、すべての相続財産を調査したうえで、相続放棄するべきかどうかを検討しましょう。
具体的な調査方法としては、預金通帳をすべて確認したり、所有権を持つ不動産の登記を確認したりする方法があります。

 

相続放棄にかかる費用・書類の準備

相続放棄することを決めたら、必要となる費用や書類の準備を進めましょう。相続放棄では、必要となる書類が複数あり、それぞれを取得するための費用もかかります。主な必要書類は、以下の通りです。

  • 被相続人の戸籍謄本
  • 被相続人の除籍謄本、住民票除票
  • 自分の戸籍謄本
  • 相続放棄申述書

また、相続放棄でかかる費用としては、上記の必要書類の取得費用だけではなく、申述書に貼付する収入印紙代なども必要となるので、事前に把握したうえで用意しておきましょう。

 

家庭裁判所に相続放棄申し立て

必要書類の用意が整ったら、家庭裁判所へ相続放棄の申し立てを行います。家庭裁判所への申し立ては、実際に窓口に書類を持参して手続きすることもできますが、書類を郵送するという方法でも可能です。この場合は、連絡用の切手も添えて、提出書類に不備がないかどうかを十分に確認したうえで行いましょう。
なお、重要書類なので、記録が残るようにレターパックなどを利用するのがおすすめです。

 

照会書の返送

家庭裁判所にて書類が確認されると、相続放棄に関して確認すべき事項が記載された照会書が送られてくる場合があります。照会書が届いた場合は、記載されている内容に沿って回答を記入し、改めて家庭裁判所へ返送しましょう。
照会書の具体的な内容としては、相続放棄を行う理由を求められるケースや、相続の発生を知った経緯を質問されるケースなどがあります。

 

相続放棄申述受理通知書を受け取る

照会書を含めたすべての提出書類が受理されると、相続放棄申述受理通知書が送られてきます。これを受け取ったら、相続放棄手続きは完了です。相続放棄申述受理通知書は、相続放棄したことを証明するための非常に重要な書類となるため、紛失しないように大事に保管しましょう。
特に、相続財産の中に借金などの負の遺産が含まれていた場合は、必要となるシーンが出てくる可能性が高いので、確実に保管しておきましょう。

 

相続放棄の注意点

相続放棄を検討する際は、以下のような点に注意しましょう。

  • 土地だけの相続放棄はできない
  • 放棄することを他の相続人に伝えておく
  • 正しく相続放棄の手続きをする

 

土地だけの相続放棄はできない

相続放棄を検討する人の中には、複数ある相続財産のうち土地だけを相続放棄しようと考えるケースも多いかもしれません。しかし、土地だけを相続放棄することはできないので、正しく理解しておきましょう。
相続放棄すると、そもそも相続人ではなかったものとみなされることになるので、相続財産の一部だけを放棄するということは認められません。そのため、土地だけは継承したいといったように、相続したい財産がある場合は、相続放棄を考え直してみたほうがよいでしょう。

 

放棄することを他の相続人に伝えておく

相続放棄する場合、ほかの相続人にも大きな影響が出ることになるため、必ず放棄する旨をきちんと伝えておくようにしましょう。実際に相続放棄を行うと、放棄した人が相続するはずであった分の遺産が、ほかの相続人に継承されることになります。そのため、ほかの相続人の相続割合が増えることになったり、本来なら相続人とはならなかったはずの人が代わりに相続することになったりする可能性があります。
相続放棄することをほかの相続人に伝えずに手続きを済ませてしまうと、後々トラブルが生じてしまう恐れもあるので、注意しましょう。

 

正しく相続放棄の手続きをする

相続放棄する場合は、必ず家庭裁判所への手続きが必要です。そのため、きちんと正しい手順を踏んで相続放棄の手続きを行うことが非常に重要です。正しい手続きを踏まずに相続した不動産を放置してしまうと、さまざまなリスクが生じてしまうので、注意しなければなりません。
例えば、手続きの期限が過ぎて単純承認したことになってしまい、固定資産税がかかってしまったり、放置し続ければ空き家が倒壊してしまったりする可能性も考えられます。

 

相続する人がいない不動産はどうなる?

相続放棄をした場合、自分のほかにも相続人がいればそちらに遺産が分配されることになります。しかし、相続人が自分だけであったり、複数の相続人全員が相続放棄したりすることで、相続する人が誰もいない状態となった不動産はどうなるのでしょうか?

相続する人がいない不動産は、基本的に国庫に帰属することになります。ただし、相続財産の中に借金などのマイナスの遺産が含まれている場合は、債権者が相続財産管理人を選任することで借金の返済を求めるケースもあるので、マイナスの遺産があった場合は覚えておきましょう。

 

相続した不動産は活用するのも1つの手

相続した不動産の使い道がない場合、相続放棄せずに上手く活用するのも1つの方法です。例えば、相続した不動産を売却して現金化すれば、一度でまとまった額のお金を手に入れることができるかもしれません。ほかにも、建物を解体して土地活用したり、建物を残しつつリノベーションを行って賃貸経営したりすれば、相続した不動産を利用して毎月継続的な収益を得られるでしょう。

このように、相続した不動産は、自らが居住しなくても活用方法はさまざまあります。そのため、自分が使わないからといってすぐに相続放棄を決めてしまうのではなく、自分にあった活用方法がないかどうかを一度検討してみることも大切です。

 

費用と手間ゼロで空き家を活用できる!「フリーノベーション」とは?

相続する空き家が不要な場合、相続放棄せずに活用するという選択肢もあります。しかし、空き家を活用しようとすると、ほとんどの場合においてはじめに最低限の費用をかけなければなりません。そこで、費用を一切かけずに空き家を有効活用することができる「フリーノベーション」を検討してみてはいかがでしょうか?

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