相続登記における原本還付の方法とは? そもそも原本還付ってなに? そのメリットや手順を解説!

令和6年4月1日から、不動産の相続登記が義務化となりました。それに従って「相続登記」だけでなく「原本還付の手続き」の知識を持っておくことは大切です。あらかじめ知っておくことで、手続きが効率よく進んだりトラブルを避けたりできるでしょう。本記事では、原本還付の手続き方法や還付が可能な書類、メリットなどについて解説します。

 

相続登記における原本還付手続きとは?

相続登録で必要な書類の原本を、返してもらう手続きを「相続登録における原本還付手続き」と呼びます。相続登記の際は、次の書類を提出しなければなりません。

  • 登記簿謄本(登録事項証明書)
  • 相続登記申請書
  • 被相続人の住民票の除票
  • 被相続人および相続人全員分の戸籍謄本
  • 相続人全員分の印鑑証明書
  • 相続人のうち不動産を相続する者の住民票
  • 相続関係証明書
  • 固定資産評価証明書
  • 遺産分割協議書
  • 遺言状(ある場合)
  • 印鑑証明 ……など

これらの書類を窓口で提出する際に、相続登記原本と一緒に、原本の写し(コピーしたもの)を提出し、原本は返してもらいます。相続手続きをする際は、法務局だけでなく、金融機関、市役所などに共通の書類を提出する必要が生じます。「原本還付手続き」をすることで、多くの手続きを効率よく行えるでしょう。

 

原本還付ができる書類

相続登記で提出する書類の全てを返してもらえるわけではありません。原本還付ができる書類とできないものがあります。法務局「情報番号1307全1頁」によると、返してもらえるものは次のとおりです。

  • 登記原因証明情報のうち売買契約書,抵当権設定契約書及び弁済証書,解除 証書の原本など (報告的な登記原因証明情報は 原本還付されない)
  • 住所証明情報(住民票など)
  • 資格証明情報(会社・法人の代表者事項証明書など)
  • 相続を証する情報(遺産分割協議書,被相続人の住民票の除票など)

参照:法務局「情報番号1307 全1頁」

原本還付できる書類のうち「遺産分割協議書」「被相続人の住民票の除票」などの相続を証明する情報は「相続関係説明書」を提出することで、返却してもらえます。

 

原本還付の手続きを行うメリット

相続登記のときに原本還付の手続きをするなら、その他の作業がスムーズに進んだり、出費を抑えたりできます。さらに、のちに起こりかねないトラブルを避けるメリットがあります。

相続を完了するためには、相続登記だけでなくさまざまな法的処置をしなければなりません。少しでも効率よく手続きできる方がよいでしょう。本項目では、具体的なメリット3つについて解説します。

  • 重要書類が手元に残る
  • 書類取得の手数料が削減できる
  • 再度書類を取得する手間が省ける

 

重要書類が手元に残る

原本を返してもらうことで、重要な書類が手元に残り、他の手続きをスムーズに進めたり、トラブルを避けたりするメリットがあります。相続登記に必要な書類には、複製が不可能な書類も含まれます。例えば「遺産分割協議書」や「遺言状」などです。それらの書類は、銀行や区役所などで手続きをする際にも必要です。

相続手続き後に、親族同士で相続に関するトラブルが起こらないとも限りません。また、税務調査が入る可能性もあるでしょう。それらのときに「遺産分割協議書」や「遺言状」は、確固たる証拠となりますので、手元に残しておきましょう。

 

書類取得の手数料が削減できる

原本が必要のない書類をコピーで済ませることにより、書類取得の手数料が削減できる点も大きなメリットです。例えば「住民票」「戸籍謄本」などの書類の交付には、手数料が発生します。1通の手数料は高くありませんが、相続登記に必要な書類が多いため、合計で数千円になります。また、銀行や区役所での手続きも同じ書類が必要になることを考えると、書類取得の手数料だけでも高額になることがイメージできます。そうでなくても、登記申請の際に、登録免許税がかかるので、節約できるところはできるだけ節約しましょう。

 

再度書類を取得する手間が省ける

何度も書類を取得する手間が省けるメリットも大きいでしょう。相続手続きを進めるにあたって、だいたい同じ書類が必要となります。そのことを知らないと、何度も区役所へ出向き申請しなければなりません。忙しい中、区役所へ何度も足を運ぶのは大変です。仕事をしている人は自由に時間が取れず、開いている時間に区役所に向かうこと自体が、難しいこともあります。

さらに、戸籍謄本は戸籍を登録している本拠地でしか取得できません。現住所と本籍が違う場合は、本籍のある市町村へ出向く必要があり、何度も申請するのは難しいでしょう。そのため、一度取得した書類をコピーで再利用できるのは、大きなメリットだといえるでしょう。

 

原本還付の方法とは?

原本還付の手続きをするためには、書類をコピーするだけでなく、提出できるように資料を作成する必要があります。きちんとした資料を作っておくなら、やり直の必要なく、スムーズに相続登記の手続きが行えるでしょう。ここでは、原本還付の資料を作成する方法やその後の手順について解説します。

 

原本還付を受けたい書類をコピー

原本を返してもらいたい書類を、全てコピーしましょう。この際に注意したいことは「全て原寸大のコピーをすること」と「全ページコピーすること」です。
コピーするときは、コピー代を節約しようとして、縮小しないでください。あくまでも原寸大のものにしましょう。
コピーする書類の中には、登録登記に必要ない箇所も含まれていますが、素人には見分けがつきません。再提出を避けるためにも全てのページをコピーした方が無難でしょう。また、コンビニやスーパーに置いているコピー機でコピーする際は、くれぐれも原本を忘れずに持ち帰ります。

 

コピーに原本と相違がない旨を記載し捺印

コピーの余白部分に「原本と相違ありません」と記載し、署名捺印しましょう。印鑑は実印でなくても構いません。
ただし、相続登記のときに使用する印鑑と同じものを使用してください。コピーが数枚にわたる場合は、表紙部分に記入します。残りのページは、つづり目ごとに、割り印してください。割り印とは、2つ以上の書類にハンコをまたがるように押すことです。2つの書類に関係性があることを示し、内容が改ざんされるのを防ぐ役目があります。
具体的には1ページ目の書類を少し下り、1ページ目の裏側と2ページ目の表側をまたがるようにして捺印しましょう。

 

コピーと原本をホチキス留めして提出

コピーと原本をホチキス留めします。ホチキス留めは、絶対要求ではありませんが、大切な資料が紛失したり、原本とコピーが混ざったりするのを防げるでしょう。特に、相続登記の際は、コピーする書類が数多くあります。
コピー忘れや、コピー中の紛失を避けるためにも1つの資料ごとにホチキスで留めるとよいでしょう。
ホチキス留めした後は、クリアファイルや封筒に入れて1つにまとめておくと便利です。

 

原本を受け取る

登録申請後、原本を受け取ります。注意したい点は、申請当日に原本を受け取れないことです。申請から1〜2週間後に原本を受け取れます。受け取り方法は、法務局に直接出向くか、郵送かのどちらか選べます。
郵送を選ぶ場合は、切手を貼り付けた状態の返信用の封筒を用意し、申請書に「送付の方法により原本還付書類の返却を希望する」と記載しなければなりません。
他の手続きをする予定の場合、相続登記申請から1〜2週間は原本が手元にないことを踏まえて、計画を立てましょう。

 

原本還付ができない書類もあるので注意

登記のあと「相続登記申請書」「委任状」「相続関係説明書」「印鑑証明書」など相続登記のために作成する申請書や書類や期限のあるものは返却されません。
原本が返却できない理由は、法律によって定められているからです。不動産登記規則第55条には下記のように述べられています。

書面申請をした申請人は、申請書の添付書面(磁気ディスクを除く。)の原本の還付を請求することができる。ただし、(省略)印鑑に関する証明書及び当該申請のためにのみ作成された委任状その他の書面については、この限りでない。

引用:不動産登記規則第55条

「相続登記だけのために作成する申請書や説明書・期限のあるもの=返してもらえない」と考えると、イメージしやすいでしょう。

 

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令和6年4月1日より、相続した不動産に対して、登記が義務付けられたので、相続した不動産には相続登記が必要です。その際に、原本還付手続きを行うことで、重要書類を手元に残せます。登録後に起こりかねない親族間のトラブルを避けられ、その他の手続きも効率的に済ませられるでしょう。

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