古い家の傾きはどうすればいいのか? 傾く原因やリフォーム方法などを徹底解説
古い家を所有していると、傾きが気になってくるケースは少なくありません。家の傾きが確認された場合、どのように対処したらよいのか分からずに悩んでしまう人も多いでしょう。そこで今回は、古い家の傾きについて、原因やリフォーム方法などについて詳しく解説していきます。
古い家が傾く原因とは
そもそも、古い家ではなぜ傾きが生じてしまうのでしょうか?実は、古い家が傾く原因は、1つではありません。ここでは、以下よくある4つの原因について解説します。
- シロアリ被害
- 腐食・劣化
- 地盤の沈下
- 施工不良
シロアリ被害
古い家が傾く原因の1つは、シロアリ被害によるものです。シロアリは、主に木材を主食としている害虫で、家の床下に入り込まれると柱などをボロボロにされてしまいます。シロアリが住宅の構造上重要な部分の木材を食べることにより、家全体のバランスが崩れ、結果として傾きが生じてしまいます。木造住宅が主流となっている日本においては、特に多い原因といえるでしょう。
腐食・劣化
古い家の傾きは、単純に家そのものの腐食や劣化が原因となっている場合も多くなっています。家は、古くなってくるとどうしても木材や基礎などが経年劣化していくものです。特に、建築されてから50年以上が経過している家では、腐食や劣化によって傾きが生じるリスクは高くなるでしょう。腐食や劣化が生じるのは、木材部分だけでなく、ボルトなどの金属部分や、基礎などのコンクリート部分などにも及びます。
地盤の沈下
家周辺における地盤の沈下が原因で、家が傾くケースも珍しくありません。地盤の沈下は、地震などによる衝撃や、地下水の汲み上げが過剰に行われたことによる影響などで起こります。地盤が沈下すると、当然ながら家も同時に沈んでいくのは避けられません。この場合、どうしても水平なまま沈下するとは限らず、結果的に傾きが生じてしまうことになります。
初めから地盤の弱い地域に家を建てる場合は、特に注意が必要です。
施工不良
古い家が傾くケースの中には、家の施工不良が原因である場合もあります。例えば、基礎部分の工事が不十分なままとなっていたり、補強材の数が足りていない状態であったりすると、家が徐々に傾いてしまうリスクが高まります。このような、いわゆる欠陥住宅は、建築当初には気づけないことも多く、数十年経って徐々に傾きが生じてきてから初めて発覚するというケースもあります。
家の傾きを確かめる方法
家が古くなると傾きが生じやすくなりますが、実際に傾いているかどうかを確かめるにはどのような方法を試せばよいのでしょうか?最も手軽に確かめる方法としては、ビー玉などの球状の物を床に置いてみるのがよいでしょう。家のどの部分に置いても同一方向に転がる場合は、傾いている可能性が高くなります。
また、最近では水平器として使えるスマホアプリも出ているため、これを活用して確かめるのもよい方法です。アプリを活用すれば、床の上にスマホを置くだけで傾きを計測でき、精度も高いため、球体を置く方法と合わせて行ってみるとよいでしょう。
家が傾いている場合はどこに相談するべき?
所有する家の傾きに気づいたものの、どこに相談すればよいか分からず戸惑ってしまう人も多いかもしれません。
まず、家が傾いていることが分かったときは、住宅診断士もしくは土地家屋調査士へ相談してみるのがよいでしょう。このような専門家に相談することで、正しい知識を持って家の傾きを調査し、その後の適切な処置についてのアドバイスをもらえるはずです。
また、家の傾きが明らかであり、リフォーム工事を急ぐ場合であれば、リフォーム会社や建築会社に直接相談してみましょう。
傾いた家のリフォーム方法
家に傾きが生じている場合、早めにリフォーム工事をしなければなりません。傾いた家のリフォーム方法はいくつかあるため、具体的にどのような方法あるのか知っておくことが大切です。ここでは、次の4つの方法を紹介していきます。
- 土台上げ工法(プッシュアップ工法)
- 耐圧版工法
- グラウト工法(薬液注入工法)
- 鋼管圧入工法(アンダーピニング工法)
土台上げ工法(プッシュアップ工法)
家の傾きが比較的軽微な場合に適しているのが、土台上げ工法です。土台上げ工法では、家の最も下部分となる基礎と、その上に乗せられている家の土台を一旦切り離し、土台の下から家全体を持ち上げるようにして傾きを修正します。持ち上げたことにより生じる隙間部分は、モルタルで埋めるのが一般的です。ただし、土台上げ工法によるリフォームが可能なのは、傾いている部分が最大でも10cm程度までのケースであるため、より傾き加減が重大な場合はできない可能性も高く、注意が必要です。
耐圧版工法
土台上げ工法と類似したリフォーム方法に、耐圧版工法があります。土台上げ工法では、基礎の上の土台部分から持ち上げていたのに対し、耐圧版工法では、基礎の下を掘って基礎ごと持ち上げて傾きを修正していくという違いがあります。生じた隙間については、土台上げ工法と同様にモルタルで埋めるのが一般的です。耐圧版工法のメリットとしては、工事に伴う振動や騒音を最小限に抑えられるという点が挙げられます。
グラウト工法(薬液注入工法)
グラウト工法は、家の基礎よりも下の部分に専用の薬液を注入することにより土地を隆起させ、傾きをなくしていく方法です。注入する薬液には、セメント系や硬質ウレタン樹脂系のものが使われることが多くなっています。薬液の効果で地盤そのものがより強固になるので、リフォーム後に耐震性が上がるというメリットもあります。特に、液状化などによって地盤が弱くなっている場所で使われる方法といえるでしょう。
鋼管圧入工法(アンダーピニング工法)
鋼管圧入工法とは、家の基礎の下にある土を掘り起こし、地盤の奥深い部分まで杭を入れ込むことで、家全体を持ち上げて水平に支えるようにする方法です。鋼管圧入工法の最大の特徴は、家そのものの重さを利用して地盤の奥深くにある硬い部分まで杭を差し込むことから、地盤の再沈下を防げるという点といえるでしょう。ただし、ほかのリフォーム方法に比べて費用が高額になりやすいため、事前に見積もりをとったうえでよく検討したほうがよさそうです。
傾いた家のリフォーム費用相場
傾いた家のリフォームを検討する人にとって、リフォームにかかる費用相場は特に気になるポイントといえるのではないでしょうか?傾いた家のリフォーム費用は、実際に行うリフォーム方法によって大きく異なります。最も費用相場が安いのが土台上げ工法で、100~400万円程度です。そして、耐圧版工法やグラウト工法の場合は、200~700万円程度が費用相場となっています。最も高額といえる鋼管圧入工法の費用相場は、600~1,000万円程です。ただし、状態によっても異なるため、あくまでも目安として知っておいてください。
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古い家は傾きのリスク大!適切な対処法を把握しておこう
家が古くなってくると、どうしても傾きが生じるリスクが高まります。そのため、古い家を所有している場合は、傾きに関する理解を深めておいたほうがよいでしょう。
古い家の傾きにはさまざまな原因があり、それに応じてさまざまなリフォーム方法もあるということを知っておくことはとても大切です。
所有する古い家をそのままにしていて活用方法が分からないという人は、フリーノベーションによる活用が非常におすすめです。無料査定も行っていますので、気になる方はぜひ一度相談してみてください。