空き家バンクとは? 登録条件からメリット・デメリット、失敗例まで簡単解説!

空き家バンクとは、地方自治体が主体となって行う空き家の仲介制度です。「耳にしたことはあるけど、詳しく知らない」という方も多いでしょう。そこで今回は、空き家バンク制度の概要から登録条件、メリットやデメリット・注意点、よくあるトラブルの失敗例まで詳しく解説します。

 

空き家バンク制度とは?

空き家バンク制度とは、地方自治体が主体となって行う空き家の仲介制度です。地方自治体が、空き家を所有している人から空き家の賃貸・売却の申し込みを受けて、空き家の利用を求めている人に紹介します。
空き家バンク制度の目的は、「移住定住の促進による地域の活性化」です。実は、空き家バンクは、これまで主に地方の市町村を中心とした地域的な取り組みのひとつでした。
しかし、「自治体によって開示情報の項目が異なり分かりにくい」「検索が難しい」といった問題点があったのです。

そこで、国土交通省のバックアップのもと、「全国版空き家・空き地バンク」が構築され、現在多くの人々から注目を集めています。

 

空き家バンクの登録条件

空き家バンクは、主に地方自治体が運営しています。そのため、地方自治体によって、登録条件は若干異なるので、注意が必要です。
基本の登録条件には以下のようなものがあります。

  • 空き家が該当する自治体に存在している
  • 不動産業者と媒介契約をしていない
  • 建築基準法に違反していない
  • 該当する自治体の最高責任者が承認している

 

空き家が該当する自治体に存在している

空き家バンクに登録するためには、登録する空き家が空き家バンクを運営している自治体に存在している必要があります。

国土交通省によると、2022年時点で全国約7割の自治体が空き家バンクを空き家対策として設置・運営しています。しかし、裏を返すと約3割の自治体で空き家バンクを設置・運営できていないのです。

空き家バンクは、地方の空き家を活用する・地域を活性化させるサービスなので、空き家バンクを設置していない自治体の空き家は登録することができないことを覚えておきましょう。

 

不動産業者と媒介契約をしていない

不動産業者と媒介契約をしていないことが空き家バンクに登録する条件のひとつです。通常、家を売却するときには、不動産会社と「媒介契約」を結びます。しかし、媒介契約を結んでいる状況では空き家バンクが利用できません。

不動産会社との媒介契約は「3ヶ月」で更新するのが一般的です。そのため、現在媒介契約を結んでいる方は、期間終了時に更新せずに媒介契約を解除するとよいでしょう。

 

建築基準法に違反していない

空き家バンクに登録するためには、登録を希望する空き家が建築基準法に違反していないことが条件です。建築基準法とは、家を建てる際に最低限守るべき基準を定めている法律です。
建築基準法に違反している建物は、「違法違反建築物」と呼ばれ、空き家バンクに登録することができないので、注意が必要です。空き家バンクの登録を希望する場合には、事前に建築基準法の違反の有無を必ずチェックしましょう。

 

該当する自治体の最高責任者が承認している

空き家バンクの登録には、自治体の最高責任者の承認が必要です。もし、自治体の最高責任者(市長や区長など)が不適切だと判断した場合、空き家バンクの登録ができません。基本的に、普通の戸建住宅などの場合は承認が得られるケースがほとんどです。

しかし、店舗・テナントなどの事業用不動産の場合は、承認を得られないケースもあります。
それは、空き家バンクが一般のユーザー向けの制度であり、事業用などの物件売却等は不適切だと判断させてしまう可能性があります。

 

空き家バンクのメリット

ここまで、空き家バンクの概要について解説してきました。空き家バンクの利用を検討する前に、まずは空き家バンクのメリット・デメリットを把握しましょう。ここでは、空き家バンクの2つのメリットについて解説します。

 

安い値段で購入できる

空き家バンクの最大のメリットは、空き家を安い値段で購入・借りることができるということ。空き家バンクは、営利目的の制度ではないため、空き家バンクの登録料はかかりません。

また、調査費用やホームページへの掲載料、利用料・手数料などもかからないので、一般の不動産会社を通す売却などよりも費用を抑えることができます。ただし、仲介業者を通して契約する場合は、 仲介業者に対して仲介手数料等が発生するので、注意が必要です。

 

補助金や助成金の対象となる

空き家バンクは、補助金や助成金の対象となるというメリットがあります。自治体によっては、空き家バンクの登録物件を対象にした補助金や助成金、支援制度を受けられる可能性があります。
補助金や助成金、支援制度を利用することで、家をお得に購入することができたり、家のリフォームや解体費用を抑えたりすることが可能です。
そのため、極力費用を抑えたうえで、快適な環境で新生活をスタートすることができるのは、「少しでも節約したい」と考えている人の大きなメリットだといえるでしょう。

 

空き家バンクのデメリット・注意点

空き家バンクのメリットに大きな魅力を感じた方も多いでしょう。しかし、空き家バンクにはメリットだけでなくデメリットや注意点も存在します。

  • 所有者と購入希望者の直接交渉に手間がかかる
  • 価値のつかない物件も存在する
  • 売却まで時間がかかる

 

所有者と購入希望者の直接交渉に手間がかかる

空き家バンクには、所有者と購入希望者の直接交渉に手間がかかるというデメリットがあります。
通常、不動産取引は、不動産会社が交渉から相談まで徹底的にサポートしますが、空き家バンクは自治体が空き家の仲介をする制度です。そのため、実際に空き家を売買する場合、所有者と購入希望者が直接交渉を行わなければなりません。
所有者と購入希望者に不動産売買の知識・経験がない場合、交渉から売買完了まで非常に手間がかかってしまうケースもあるのです。また、個人間のトラブルに発展してしまうこともあるので、注意してください。

 

価値のつかない物件も存在する

空き家バンクには、価値のつかない物件も存在するというデメリットがあります。基本的に空き家バンクへ登録希望で登録条件を満たしていれば、空き家バンクに登録することが可能です。それは、価値のある優良物件から価値がないと見なされる物件であっても同様。
つまり、資産として価値がないと見なされる物件でも空き家バンクに登録することができるのです。そのため、あなたの求めている物件が見つからない可能性もあることを覚えておきましょう。

 

売却まで時間がかかる

空き家バンクには、売却まで時間がかかる可能性があるというデメリットがあります。先述したように空き家バンクでは、所有者と購入希望者が直接交渉するのが基本のため、必要以上の手間がかかります。
また、ホームページの情報だけでは分からない実際の様子の確認や交渉、契約など度々足を運ぶことになるため、契約成立まで想像以上に時間もかかってしまう可能性があるのです。
売却までに時間がかかるということは、空き家を所有している間は固定資産税がかかり続けるなど金銭的にも負担がかかってしまうことを考慮しておきましょう。

 

空き家バンクでよくある失敗・トラブルとは?

空き家バンクは、費用が抑えられるなどの魅力はありますが、実際に「失敗した」「後悔している」という声もあります。
ここでは、購入後の後悔を防ぐために、空き家バンクのよくある失敗とトラブルを紹介します。

 

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